今回は久木中学校のそばにある「久木側出入口」のゲートから入場しました。ゲート開放中は「池子側出入口」からここ「久木側出入口」までの間は道路上のみ自転車での通行が可能なため、多くの人が近道として通り抜けに使っているようでした。
ちなみに公園利用者のための久木側の駐輪場は、ゲートのすぐ裏にありました。自転車のみならずバイクも駐輪可能との看板がありました。注意書きに “午後5時までには必ず移動してください” と書いてあったので、おそらくゲートが閉ざされてしまうと自転車を出すことが出来なくなってしまうのでしょう。
さっそく緑地エリアに入ってみると、広々とした芝生のエリアが広がっていました。
所々にこのような案内看板があり、ここには「やぐら」と言われる鎌倉時代の人々がお墓として利用し、供養塔を建て祀っていたようです。
岩壁に洞穴のように穴があけられています。現在は危険防止のために柵があり中を見る事は出来ません。
場所は変わり、広場から分岐するように山間に入り込む谷戸。ここの先は旧日本海軍が掘削した崖が続き、逗子層と言うとても脆弱で崩れやすい地層からできた崖があります。自然の再生力を阻害しないように、人工的な擁壁などで保護していないため崩落などの危険があり立入禁止となっています。
また広大な緑地エリアには小川が流れていて、ホタルを見る事が出来るようですね。案内板にはゲンジボタルとヘイケボタルを見る事が出来る貴重な場所と書かれていました。
次は池子側にある「池子遺跡群資料館」に向かうためこのトンネルを抜けていきます。
道路に表示される “SLOW” の文字が、ここはアメリカ軍の敷地という事を感じさせます。
道路わきの消火栓も、どことなくアメリカンな雰囲気が出ています。おしゃれなデザインが雑貨屋のインテリアみたいですよね。
「池子遺跡群資料館」に入ると、この施設の建物もアメリカ軍の管理下にあったのでしょう。壁に設置された消防設備のコントロールパネルは英語表記のままです。
資料館は3階にあり、土器など考古学的資料が多く展示されていました。
石製の五輪塔も展示されています。
やぐら跡の発掘地点マップ。この池子地区には多くのやぐらがあったことが分かります。
近代に関する資料も多く。写真は戦時中の子供用茶碗だそうです。図柄が戦闘機などかなり戦時色が強いお茶碗です。
資料館を出て建物の裏に回ると、シロウリガイ類の化石層でできた巨石が展示されています。この一帯は約300万年前は水深約2,000mの海底であり、このシロウリガイは海底から湧くメタンガスを栄養とする極めて特殊な生物だそうです。
近づいてみると無数の貝の化石が、石の中に埋まっているのを見る事が出来ます。
そして「池子側出入口」まで来ると、池子住宅地のメインゲートの前に出てきます。このゲートの先はアメリカ軍基地のため許可を受けた人しか入る事は出来ません。