久しぶりに塔ノ岳に登ってみると、山頂の南側には大きなソーラーパネルが複数設置されていました。この場所は2013年に解体された「日の出山荘」の跡地で、塔ノ岳の広い山頂の南端に位置しています。ソーラーパネルの周囲は金網で囲われていてパネルに近づく事は出来ません。
ソーラパネル設備の北側にまわってみると、この設備についての説明看板がありました。看板には、塔ノ岳山頂にある公衆トイレのし尿分解に必要な電気を発電している事が記載されていました。
塔ノ岳に設置されているトイレは、微生物の働きとこのソーラーパネルで発電した電力によってし尿を浄化して、処理水と雨水を混ぜた水をトイレの洗浄水として再利用する「循環式生物処理方式」を採用しているそうです。
塔ノ岳のように利用者が多いトイレは、雨水だけでの利用では土壌への浸透排出が多くなりキャパシティオーバーが懸念され環境にも良くない。しかしこの施設のようにし尿処理水を再利用し土壌への排出量を減らす事により、少しでも自然環境への負担が減らす事ができるのは、山好きとしても嬉しい事ですよね。
大倉尾根方面へ下る登山道との斜面には、雨による浸食防止の対策工事が施されていました。現在はこの写真のように人工的な網状の保護シートですが、数年もすれば草木が生え自然な姿になると思います。