【丹沢大山】大山川に造られた「透過型砂防堰堤」を訪れる。

2021年3月5日

バリエーションルート 大山 丹沢エリア

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上の写真が「透過型砂防堰堤」と言われる鋼鉄製の枠組みで造られた砂防ダムです。通常の砂防ダムと違い隙間があるので、普段流れてくる小さな岩や流木は下流側に逃がす事が出来ます。この事によって大規模な土石流が発生した際に、土石流を貯める容量を確保しています。
この「透過型砂防堰堤」が丹沢の大山にも設置されてる事を知り、以前から気になっていた「大山林道」を歩く計画と一緒に訪れてみました。上の地図にひいた赤線が今回のルートです。前半は歩きやすい林道歩きですが、後半は地図読みが必要になるバリエーションルートになります。
ルート前半の林道歩きは、こんな感じの植林された林の中の砂利道をのんびりと歩きます。
大山林道は県道615号とほぼ並走しているので、途中の木々の隙間から鈴川沿いの街並みを見る事が出来ました。
大山林道の終盤まで来た事の目印にしていた小屋。国土地理院地図にも小さく建造物の印が記載されています。林業の作業小屋の跡でしょうか。
小屋跡を過ぎると分岐が現れ、左に下る道を降りて行くと大山ケーブル駅。道なりに進むと林道の終点になります。
林道の終点からは細い獣道のような踏み跡が沢まで続いているので、沢にあるコンクリート堰堤を目印にその踏み跡を辿り沢まで下りました。
堰堤は右岸側の斜面を巻きトラバースし上流側へ出ます。コンクリート製の堰堤には「昭和57年度 追分沢」と記載された銘板がありました。
暫らく沢を詰めていくと… 上の写真のような石で造られた水路が現れるので、この石畳のような水路を利用して登っていくと楽に進めます。
登り詰めると「日向林道」に合流。林道を大山山頂方面へ進むと、すぐに林道終点の行止まりに着きます。
そこからシカ柵の扉をとおり、沢の音がする方へ降りて行きます。
かなり急な斜面なので心配でしたが、お助けロープが設置してありこれを頼りに難なく下る事が出来ました。
下りきった鞍部の樹木に付けられた “雷” の文字が書かれた木札。ちょうどいい目印になりました。
ここが「雷神社」と「透過型砂防堰堤」、「日向林道」の分岐点です。
今日のお目当ての「透過型砂防堰堤」へ続く激坂を下る前に、「雷神社」へ向かいました。雷神社と書いて “いかずちじんじゃ” と読みます。
御社には金色に輝く「大雷神」の文字。“おおいかずちのかみ” と読むそうです。
神社をあとに先ほどの分岐に戻り、「透過型砂防堰堤」を目指し急斜面を下ります。ここの斜面がものすごく急で、路面には落ち葉や小石が浮いていて滑りやすいため、木々を掴みながら慎重に下って行きます。
やっとの事で沢まで降りてくると、目の前に現れる巨大な「透過型砂防堰堤」に圧倒されます。国土地理院地図にも堰堤の地図記号が長めに表現されています。この堰堤の名称や諸元を知りたくて、銘板を探したのですが見つける事が出来ませんでした。帰宅後ネットで調べてみたところ、「阿夫利ダム」と通称で呼ばれている事が多いようですね。
透過型砂防堰堤の核心部の鋼鉄製のパイプ構造物。巨大な円柱パーツをいくつも組み合わせてくみ上げられています。接合部のフランジの重厚さが、何とも言えない威厳を醸し出しています。
今回の山行の目的は達成できたので、ここからはバリエーションルート登山を楽しみます。堰堤のある大山川から阿夫利神社下社を目指します。大山川右岸の傾斜の緩い場所を探して、尾根に取り付き登っていきます。
なかなかの急登ですが… ちょうど良い間隔で木々が生えているので、手がかりにして登っていくと楽です。
岩に根を張る巨木があちらこちらで見れ、手つかずの自然を感じる事ができました。
尾根の終盤に差し掛かると現れる石段の痕跡。ここまで来れば大山表参道の男坂との合流はもうすぐです。
朽ちかけた石段の脇を登りつめると、東屋があり男坂と合流です。この辺一帯は苔むしていて、なんだか良い雰囲気です。
慰霊塔の前を通過し表参道の石段へ向かいます。
本日のゴールは阿夫利神社の下社。本当は山頂まで行きたかったのですが、大山川から男坂への登りでだいぶ時間がかかってしまったので予定を変更しました。
今回は大山の「透過型砂防堰堤」の1つに訪れてみましたが、大山にはいくつかこの様な堰堤があり、日向キャンプ場に流れる大山沢にもユニークな透過型があるそうなので機会があったら行ってみたいですね。


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著者:ねこ

読んでいただき ありがとうございます。 自然の中で過ごす事が大好きで、おもに登山やトレランやっています。体力維持のために自転車やランニングも気晴らし程度に楽しんでいます。 また、100円ショップやホームセンターなどを巡りアウトドアに流用できそうなアイデアを考える事も好きですね。さらに詳しくは⇒About us

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