桜の名所として知られる最明寺史跡公園には、1982年に東名高速の拡幅工事の際「からさわ古窯跡群」から移築した登り窯があります。公園の場所は神奈川県足柄上郡松田町松田庶子に位置します。ちなみに地名の “庶子” は “そし” と読むそうです。
公園管理棟の向かいの斜面に移築された窯は、奥行きというのでしょうか長さが約7mあり、幅は約2mの登り窯で傾斜は45度程ついていました。保護のための柵の間から見える四角い穴が、薪をくべる焚口で主に松の木が薪として使われていたそうです。
釜の天井部分は自然崩落により無くなっています。そのおかげで窯内部を見る事ができ、階段状の構造(9段)になっているのが分かりました。この登り窯は主に屋根瓦を焼いていたようで、一度に150枚から200枚は焼く事ができたと思われると、案内板に書いてありました。
公園には写真のような調整池があり、数種類の野鳥が来ていました。とても静かでバードウォッチングにも良い場所ではないでしょうか。
桜の古木がいい雰囲気の広場にはベンチとテーブルがあり、桜の咲く頃はお花見なんかするのに良いのではないでしょうか。最明寺史跡公園までのアクセスが少々分かりずらいのもあり、花見客で大混雑することも少ないと思います。のんびりお花見するには勧めなスポットではないでしょうか。